第3問
定数a、b、c、dに対して、平面上の点(p,q)を点(ap+bq,cp+dq)に
移す操作を考える。ただし、(a,b,v,d)≠(1,0,0,1)である。
kを0でない定数とする。放物線C:y=x2-x+k上のすべての点は、
この操作によってC上に移る。
(1) a、b、c、dを求めよ。
(2) C上の点AにおけるCの接線と、点Aをこの操作によって移した点A’に
おけるOの接線は、原点で直交する。このときのkの値および点Aの座標
をすべて求めよ。
--------------------------------------------
【解答】
(1)
点(p,q)がC上にあるとき、点(ap+bq,cp+dq)もC上にあるので、
q=p2-p+k ・・・・①
cp+dq=(ap+bq)2-(ap+bq)+k ・・・・②
まず、②を整理すると、
b2q2+2abpq+a2p2-(a+c)p-(b+d)q+k=0
これに①を代入すると、
b2(p2-p+k)2+2abp(p2-p+k)+a2p2
-(a+c)p-(b+d)(p2-p+k)+k=0 ・・・③
この式は任意のpについて成立するので、展開式におけるp4の係数を
比較すると、
b2=0 ⇔ b=0.
よって、③は
a2p2-(a+c)p-d(p2-p+k)+k=0
⇔ (a2-d)p2-(a+c-d)p+(a-d)k=0
と変形できるので、両辺の係数を比較すると、
a2-d=0 かつ a+c-d=0 かつ 1-d=0.
これらを連立させて解くと、
(a,c,d)=(1,0,1)、(-1,2,1).
題意より(a,b,c,d)≠(1,0,0,1)なので、
(a,b,c,d)=(-1,0,2,1)
(2)
点Aのx座標をpとすると、(1)より
A(p,p2-p+k)、 A’(-p,p2+p+k).
曲線Cの導関数は
y’=2x-1
なので、点A、A’における接線はそれぞれ、
y-(p2-p+k)=(2p-1)(x-p)
⇔ y=(2p-1)x-p2+k
y-(p2+p+k)=(-2p-1)(x+p)
⇔ y=(-2p-1)x-p2+k
これらが原点において直交するので、
-p2+k=0 かつ (2p-1)(-2p-1)=-1
連立させて解くと、
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf p=\pm\frac{1}{\sqrt2}\ \ ,\ \ k=p^2=\frac{1}{2}\end{align*}}$ .
よって、
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf \underline{\ k=\frac{1}{2}\ \ ,\ \ A\ \left(\pm\frac{1}{\sqrt2}\ ,\ 1\mp\frac{1}{\sqrt2}\right)\ \ }\end{align*}}$ (複号同順)
条件のまま計算するだけですが、(1)では先にb=0を出しておかないと
式が長くなって煩雑です。
テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2018/11/13(火) 02:08:00|
- 大学入試(数学) .関東の大学 .一橋大 2012
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
いよいよ中学生は中間テスト1週間前。今回は比較的範囲が狭いので、気分的には楽でしょうが気を緩めずに頑張りましょう!第3問 定数a、b、c、dに対して、平面上の点(p,
- 2012/05/19(土) 10:19:51 |
- まとめwoネタ速neo