第2問
以下の問いに答えよ。
(1) 6以上の整数nに対して不等式
2n>n2+7
が成り立つことを数学的帰納法により示せ。
(2) 等式
pq=qp+7
を満たす素数の組(p,q)をすべて求めよ。
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【解答】
(1)
(ⅰ) n=6のとき
26=64、 62+7=43 なので成り立つ。
(ⅱ) n=kのとき成り立つと仮定すると、
2k>k2+7
なので、
2k+1-(k+1)2-7
=2・2k-k2-2k-8
>2(k2+7)-k2-2k-8
=k2-2k+6
=(k-1)2+5
>0
⇔ 2k+1>(k+1)2+7
となり、n=k+1のときも成り立つ。
以上より、6以上の整数nに対して不等式
2n>n2+7
が成り立つ。
(2)
等式
pq=qp+7 ・・・・・・(#)
において、7は奇数なので、pqとqpの偶奇は異なる。
よって、素数p、qのうち一方は2であり、他方は奇数の素数である。
(Ⅰ) p=2のとき
(#) ⇔ 2q=q2+7 ・・・・・・(A)
・q=3のとき
左辺=8 右辺=16 となり不適
・q=5のとき
左辺=右辺=32 となり(A)は成り立つ
・q≧7のとき
(1)より、2q>q2+7なので
(A)の等号は成立しない。
(Ⅱ) q=2のとき
(#) ⇔ p2=2p+7 ・・・・・・(B)
・p=3のとき
左辺=9 右辺=17 となり不適
・p=5のとき
左辺=25 右辺=39 となり不適
・p≧7のとき
(1)より、
2p>p2+7
⇔ p2<2p-7<2p+7
なので、(B)の等号は成立しない。
以上より、題意を満たすのは
(p,q)=(2,5)
である。
p、qの偶奇が異なることに気づけば簡単です。
テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2018/10/28(日) 01:12:00|
- 大学入試(数学) .全国の大学 .東北大 理系 2016
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