第3問
座標平面上で円x2+y2=1に内接する正六角形で、点P0(1,0)を1つの頂点と
するものを考える。この正六角形の頂点をP0から時計回りに順にP1、P2、P3、
P4、P5とする。ある頂点に置かれている1枚のコインに対し、1つのサイコロを
1回投げ、出た目に応じてコインを次の規則にしたがって頂点場を動かす。
(規則)
(ⅰ) 1から5までの目が出た場合は、出た目の数だけコインを反時計回りに
動かす。例えば、コインがP4にあるときに4の目が出た場合はP2まで
動かす。
(ⅱ) 6の目が出た場合は、x軸に関して対称な位置にコインを動かす。ただし、
コインがx軸上にあるときは動かさない。例えば、コインがP5にあるとき
に6の目が出た場合はP1に動かす。
はじめにコインを1枚だけP0に置き、1つのサイコロを続けて何回か投げて、1回
投げるごとに上の規則にしたがってコインを動かしていくゲームを考える。以下の
問いに答えよ。
(1) 2回サイコロを投げた後に、コインがP0の位置にある確率を求めよ。
(2) 3回サイコロを投げた後に、コインがP0の位置にある確率を求めよ。
(3) nを自然数とする。n回サイコロを投げた後に、コインがP0の位置にある確率を
求めよ。
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【解答】
(3)
サイコロをn回投げたとき、コインがP0、P1、P2、P3、P4、P5にある
確率をそれぞれan、bn、cn、dn、en、fnとすると、初めはP0にあるので、
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf a_0=1\ ,\ b_0=c_0=d_0=e_0=f_0=0\end{align*}}$ ・・・・・・(ⅰ)
また、コインはP0~P5のいずれかの頂点にあるので
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf a_n+b_n+c_n+d_n+e_n+f_n=1\end{align*}}$ ・・・・・・(ⅱ)
コインがP0に動いてくるのは
・P0にあるときに6の目が出る
・P1にあるときに5の目が出る
・P2にあるときに4の目が出る
・P3にあるときに3の目が出る
・P4にあるときに2の目が出る
・P5にあるときに1の目が出る
場合なので、1以上のnに対して
$\scriptsize\sf{\begin{align*}\sf a_n&=\sf \frac{1}{6}a_{n-1}+\frac{1}{6}b_{n-1}+\frac{1}{6}c_{n-1}+\frac{1}{6}d_{n-1}+\frac{1}{6}e_{n-1}+\frac{1}{6}f_{n-1}\\ &=\sf \frac{1}{6}\left(a_{n-1}+b_{n-1}+c_{n-1}+d_{n-1}+e_{n-1}+f_{n-1}\right)\\ &=\sf \underline{\sf \frac{1}{6}}\end{align*}}$ ←(ⅱ)より
(1)(2)
(3)より
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf a_2=a_3=\underline{\sf \frac{1}{6}}\end{align*}}$
こんな答えだと不安になりますね・・・・・
テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2018/10/20(土) 01:03:00|
- 大学入試(数学) .全国の大学 .九州大 理系 2016
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