第4問
nを自然数とする。1から2nまでの番号をつけた2n枚のカードを
袋に入れ、よくかき混ぜてn枚を取り出し、取り出したn枚のカード
の数字の合計をA、残されたn枚のカードの数字の合計をBとする。
このとき、以下の問に答えよ。
(1) nが奇数のとき、AとBが等しくないことを示せ。
(2) nが偶数のとき、AとBの差は偶数であることを示せ。
(3) n=4のとき、AとBが等しい確率を求めよ。
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【解答】
A+B=1+2+3+…+2n=n(2n+1) ……(#)
(1)
nが奇数のとき、自然数mを用いて
n=2m-1
と表すことができるので、(#)より
A+B=(2m-1)(4m-1)
=2(4m2-3m)+1
となるので、A+Bは奇数である。……(*)
ここで、AとBが等しいと仮定すると、
A+B=2A
となり、A+Bは偶数である。
このことは(*)に矛盾するので、AとBが等しくなることはない。
(2)
nが偶数のとき、自然数mを用いて
n=2m
と表すことができるので、(#)より
A+B=2m(4m+1).
よって、AとBの差は
|A-B|=|(A+B)-2B|
=|2m(4m+1)-2B|
=2|m(4m+1)-B|
となるので、偶数である。
(3)
n=4のとき、(#)より
A+B=4・9=36
となるので、AとBが等しくなるとき、A=18である。
1~8のうちの異なる4数の和が18になる組み合わせは、
1+2+7+8=18 3+4+5+6=18
1+3+6+8=18 2+4+5+7=18
1+4+5+8=18 2+3+6+7=18
2+3+5+8=18 1+4+6+7=18
の8通りであり、Aをつくる4数の選び方の総数は
8C4通りあるので、求める確率は、
$\scriptsize\sf{\begin{align*} \sf \frac{8}{_8C_4}=\underline{\ \frac{4}{35}}\end{align*}}$
である。
(3)は、いろいろ考えるよりも、全部書き出した方が楽です。
テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2014/05/15(木) 23:57:00|
- 大学入試(数学) .関西の国立大学 .神戸大 理系 2014
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