第4問
nを2以上の自然数、qとrを自然数とする。1からnqまで番号のついた
nq個の白玉、1からnrまでの番号がついたnr個の赤玉を用意する。
これら白玉と赤玉を、1番からn番まで番号づけられたn個の箱それぞ
れに、小さい番号から順に白玉はq個ずつ、赤玉はr個ずつ配分して
おく。たとえば、1番の箱には番号1からqの白玉と番号1からrの赤玉
が入っている。これらn(q+r)個の玉をn個の箱に以下のように再配分
する。1番の箱から1個の玉を取り出して2番の箱に移し、次に2番の
箱から1個の玉を取り出して3番の箱に移す。同様の操作を順次繰り
返し最後にn番の箱に1個の玉を移して終了する。このようにして実現
され得る再配分の総数をsnとし、n番の箱の白玉がq+1個であるような
再配分の総数をanとする。
(1) s2を求めよ。
(2) s3とa3を求めよ。
(3) s4とa4を求めよ。
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【解答】
以下、玉の色を順に
【箱1→2の移動、箱2→3の移動、箱3→4の移動、・・・】
のように表記する。
(1)
箱1に入っているq+r個から1個の玉を箱2に移動させるので、
その総数は
s2=q+r
(2)
箱1のq+r個から1個の玉を箱2に移動させた後、
箱2のq+r+1個から1個の玉を箱3に移動させるので、
その総数は
s3=(q+r)(q+r+1)
このうちで、箱3に白玉がq+1個入るのは
①【白、白】のパターン・・・・q(q+1)通り
②【赤、白】のパターン・・・・qr通り
よって、これらの合計は
a3=q(q+r+q)
(3)
箱1のq+r個から1個の玉を箱2に移動させた後、
箱2のq+r+1個から1個の玉を箱3に移動させ、
箱3のq+r+1個から1個の玉を箱4に移動させるので、
その総数は
s4=(q+r)(q+r+1)2
このうちで、箱4に白玉がq+1個入るのは
①【白、白、白】のパターン・・・・q(q+1)2通り
②【赤、白、白】のパターン・・・・q(q+1)r通り
③【白、赤、白】のパターン・・・・q2r通り
④【赤、赤、白】のパターン・・・・qr(r+1)通り
よって、これらの合計は
a4=q(q+1)2+q(q+1)r+q2r+qr(r+1)
=q(q+1)(q+r+1)+qr(q+r+1)
=q(q+r+1)2
問題文が長くてイヤになりますが(笑)、意味さえ把握できれば
そこまで難しくないと思います。
テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2018/11/01(木) 01:08:00|
- 大学入試(数学) .全国の大学 .北海道大 文系 2011
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