第3問
pを3以上の素数とする。4個の整数a、b、c、dが次の3条件
a+b+c+d=0
ad-bc+p=0
a≧b≧c≧d
を満たすとき、a、b、c、dをpを用いて表せ。
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【解答】
a+b+c+d=0 ・・・・・・①
ad-bc+p=0 ・・・・・・②
a≧b≧c≧d ・・・・・・③
①を②に代入すると、
ad-b(-a-b-d)+p=0
⇔ p=-(ab+ad+b2+bd)
⇔ p=-(a+b)(d+b) ・・・・・・④
③より、a+b≧d+b であり、④においてp>0なので、
a+b>0 かつ d+b<0
また、④においてpは素数なので、
(ア) a+b=1、 d+b=-p
(イ) a+b=p、 d+b=-1
の2つの場合が考えられる。
(ア)の場合
a+b=1と①より、c+d=-1.
③より、
b+d≧c+d
⇔ -p≧-1
⇔ p≦1
これはpが3以上であることに反する。
(イ)の場合
b+d=-1と①より、a+c=1.
これらと③より
c≧d
⇔ 1-a≧-1-b
⇔ a≦b+2.
これと、③より
b≦a≦b+2 ・・・・・⑤
ここでpは3以上の素数なので奇数であり、
このこととa+b=p ・・・・・⑥ および⑤より
a=b+1 ・・・・・⑦
となる。
⑥、⑦を連立させて解くと、

であり、


pは素数なので、p=1×pです。
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- 2013/11/08(金) 23:54:00|
- 大学入試(数学) .関西の国立大学 .京都大 理系 2007甲
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第4問
△ABC において、∠Aの二等分線とこの三角形の外接円との
交点でAと異なる点をA’とする。同様に∠B、∠Cの二等分線と
この外接円との交点をそれぞれB’、C’とする。このとき3直線
A A’、BB’、C C’は1点Hで交わり、この点Hは三角形A’B’
C’の垂心と一致することを証明せよ。
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【解答】
AA’とBB’の交点をIとし、IからBC、CA、ABに
下ろした垂線の足をそれぞれP、Q、Rとする。
直角三角形の斜辺と1鋭角相等より、
△IAR≡△IAQ かつ △IBR≡△IBP
なので、IP=IQ=IRである。
よって、直角三角形の斜辺と他の一辺相等より、
△ICP≡△ICQ
となるので、∠ICP=∠ICQである。
よって、∠Cの二等分線CC’もIを通ることになる
ので、3直線A A’、BB’、C C’は1点Iで交わる。
以下は、この点をHとする。
AA’とB’C’の交点をEとし、
∠CAB=2a
∠ABC=2b
∠BCA=2c
とおくと、
2a+2b+2c=180°
⇔ a+b+c=90° ・・・・①
であり、円周角の定理より
∠A’C’C=a
∠B’C’C=b
∠C’A’A=c
となる。
よって、△A’C’Eの内角を考えると、
∠A’EC’=180°-(∠A’C’E+∠C’A’E)
=180°-(a+b+c)
=90° ←①より
となるので、AA’⊥B’C’である。
同様に考えると、BB’⊥C’A’、CC’⊥A’B’
となるので、AA’、BB’、CC’の交点である点Hは、
△A’B’C’の垂心である。
こういう問題は、高校生より中学生の方が得意そうですね。
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- 2013/11/08(金) 23:57:00|
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