第2問
不等式
1≦||x|-2|+||y|-2|≦3
の表す領域をxy平面上に図示せよ。
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【解答】
(ⅰ) x≧0、y≧0のとき
与式は、
1≦|x-2|+|y-2|≦3 ・・・・(※)
と表される。
(ア) 0≦x<2、 0≦y<2のとき
(※)は
1≦-x+2-y+2≦3
⇔ -x+1≦y≦-x+3
となり、
これを満たす領域は右図のアの部分
(イ) 2≦x、 0≦y<2のとき
(※)は
1≦x-2-y+2≦3
⇔ x-3≦y≦x-1
となり、
これを満たす領域は右図のイの部分
(ウ) 0≦x<2、 2≦yのとき
(※)は
1≦-x+2+y-2≦3
⇔ x+1≦y≦x+3
となり、
これを満たす領域は右図のウの部分
(エ) 2≦x、 2≦yのとき
(※)は
1≦x-2+y-2≦3
⇔ -x+5≦y≦-x+7
となり、
これを満たす領域は右図のエの部分
(ⅱ) x<0、y≧0のとき
与式は、
1≦|-x-2|+|y-2|≦3
と表され、
これは(※)の領域をy軸について対称に移動したものである。
(ⅲ) x≧0、y<0のとき
与式は、
1≦|x-2|+|-y-2|≦3
と表され、
これは(※)の領域をx軸について対称に移動したものである。
(ⅳ) x<0、y<0のとき
与式は、
1≦|-x-2|+|-y-2|≦3
と表され、
これは(※)の領域を原点について対称に移動したものである。
以上より、与式の表す領域は下図のようになる。
(境界線上の点も含む。)

図形の対称性に気づけば、場合分けもそれほど大変ではないでしょう。
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- 2013/05/25(土) 23:57:00|
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第3問
4個の整数
n+1、 n3+3、 n5+5、 n7+7
がすべて素数となるような正の整数nは存在しない。
これを証明せよ。
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【解答】
以下、mod3の合同式を考える。
(ⅰ) n≡0 のとき
n3+3≡03+3=3≡0
となるので、n3+3は3の倍数であり、
n≧1より、n3+3≠3である。
(ⅱ) n≡1 のとき
n5+5≡15+5≡6≡0
となるので、n5+5は3の倍数であり、
n≧1より、n5+5≠3である。
(ⅲ) n≡2 のとき
n7+7≡27+7≡135≡0
となるので、n7+7は3の倍数であり、
n≧1より、n7+7≠3である。
以上より、任意の自然数nに対して3個の整数
n3+3、 n5+5、 n7+7
のいずれかは3と異なる3の倍数となるので、 4個の整数
n+1、 n3+3、 n5+5、 n7+7
がすべて素数となるような自然数nは存在しない。
二項展開が面倒なので合同式で誤魔化しますww
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- 2013/05/26(日) 23:57:00|
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